(27) ダニエル書

ダニエルもバビロンに捕えられていった一人です。BC605年に連れて行かれ、バビロン王に仕えました。その後、バビロンがメディヤやペルシャに征服されると(BC530年代)、その国の王たちにも仕えたようです。

☆ダニエルは、…身を汚すまいと心に定め(ダニエル 1:8)

これまで出てきた預言者たちとちがい、バビロンに連れて行かれた時、ダニエルはまだ少年でした。頭も見た目も良い子供たちを選んで王に仕えさせることにしたわけです。王は少年たちにたっぷりとごちそうと酒を与え、3年ほどかけて、自分をあがめ、よく従う家来にしたてようとしました。

ところがダニエルは、若いながらもたいへんしっかりした信仰と強い意志を持っていました。

ダニエルは王の食物と、王の飲む酒をもって、
自分をけがすまいと、心に思い定めたので、
自分を汚させることのないように、宦官の長に求めた。

(口語訳聖書 ダニエル 1:8)

王の命令にさからったりしたら、どんな罰を受けるかわかりません。少年たちの世話係である宦官の長はおびえてしまいます。が、ダニエルの決意を、神さまは喜び、守ってくださいました。宦官の長はダニエルの願いを聞き入れ、肉と酒のかわりに、食事を野菜と水にしてくれました。そして3年後、王のもとに連れていかれたダニエルは、ほかの誰よりも健康で、能力も国中のどの賢者よりすぐれていたのです。

☆神の愛のうちに自分自身を保ち(ユダ 21)

One Way Jesus
神の愛とキリストの御力で自分を満たそう!

最近、日本の若い人たちは、タバコを吸わず、酒をのんでよっぱらうことも、とても少なくなってきているのだそうです。「からだに悪い」「みっともない」というのが理由のようです。昔は「酒がのめなきゃ男じゃない!」とか言われてムリヤリのんでいる人がおおぜいいました。ホントにバカらしいことでしたね。そのバカらしさに気づき、自分のからだや心を大切にできるようになってきたのは、すばらしいことです。ただ、害のあるものをからだに入れないようにするのは大事ですが、それだけでは足りません。

老年になったダニエルが、やはり肉も酒も口にせず、祈っていた時のことです。神さまからのあまりに重いメッセージに、彼は力を失い、倒れてしまいました。その時、主の御使いが彼にふれ、こう言ったのです。「神に愛されている人よ。恐れるな。安心せよ。強くあれ。強くあれ。」それを聞いて彼は奮い立ち、御使いに答えました。「わが主よ。お話しください。あなたはわたしを力づけてくださいましたから。」…やさしくふれられ、“あなたは愛されている”と伝えられた時、彼は恐れをしりぞけ、ふたたび立ち上がる力を得たのです。

人間は、自分の中に悪いものを入れないようにするだけでなく、その前に自分が“良いもの”で満たされる必要があります。良いものとは、もちろん、イエスさまが教えてくださったまことの神さまの愛、どんな苦難も乗り越えさせ、強くしてくださる神の御力のことです。どんな時もまず、神さまの愛と御力で満たされるよう祈り求めましょう。そうすれば、べつに苦労しなくても、悪いものは入ってこないですよ。

ぬりえ

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