これまで出てきた小預言書の預言者たちとはちがい、ゼパニヤはどんな生まれの人かがわかっています。彼は、南ユダ王国の王家の血すじの人でした。
☆主の怒りの日が、まだあなたがたを襲わないうちに(ゼパニヤ 2:2)
ゼパニヤのひいひいおじいさんであるヒゼキヤはたいへん良い王様でしたが、その次と次の王がダメで、王国はまたもや乱れきっていました。神様はたくさんいた方がいい、いろいろあった方がいい。ふしだらな生活がしたければふしだらなものを神とすればいい、幼児のいけにえを喜ぶ神にささげるなら、子供を殺してもいい…。まことの神? そんなのいてもいなくても同じ。人間を幸せにすることも、さばくこともできやしない…。そんな民にゼパニヤは、神のきびしいさばきがくだることを語りました。そしてもちろん、その言葉どおりになったわけです。
しかしゼパニヤは、もう救いようもないと思えるほど悪にそまった人々に、それでもくりかえし訴えかけます。神のさばきの日は近づいている。その日にあなたがたは滅ぼされてしまう。
だが、まだ間に合うかもしれない。今なら。
あなたがた、恥を知らぬ民よ、
共につどい、集まれ。…
主の憤りの日がまだあなたがたに来ない前に。…
主を求めよ。(口語訳聖書 ゼパニヤ 2:1–3)
今のうちに。悔い改めよ! 心の準備をするのだ! 神さまはほんとうに、どんな悪人でも、なんとかして救い出したいと願っておられるのですね。
☆だから、目をさましていなさい。(マタイ 25:13)
この世の最後の日のことを、イエスさまもやはり、さまざまなたとえを用いて、くりかえし使徒たちに教えられました。
イスラエルでは、結婚式は夜に行なうのだそうです。花嫁の家に花婿が迎えに来て、介添えの少女たちとともに花婿の家に行き、式とパーティをする。ところが、花婿の到着はしばしばおくれてしまいます。花婿を待つ十人の少女たちのうち、五人はかしこいが、五人はおろかだった。夜出かけるにはともしびがいります。当時の明かりは油でともします。その油を、おろかな五人はちゃんと準備していなかった。ようやく花婿が着いたころには、もうともしびが消えてしまった。あわてて店に油を買いに行き、やっと結婚式にかけつけた時には、すでに会場の門は閉ざされている…。油をきちんと用意していた五人の少女たちだけを迎え入れて。そのかしこい五人のように、注意深く、準備をしていなさい。いつになるかは知らされないが、「その日」は必ずやってくるのだから。
これはたとえ話ですから「準備していなさい」とは“油を買っておけ”という意味ではありません(笑)。キリストのお言葉どおり、神を愛し、隣人を助けて、毎日を過ごしていなさいということです。“その日”は、あなたが考えているよりずっと早く来るかもしれない。準備は先延ばししない方がいいのです。それはもしかしたら、すごくおくれてやってくるかもしれない。それでもちっとも損はしません。神に感謝し、人から感謝される人生は、幸せなものですよ。
ぬりえ
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