(85) 弟子たちの前に現れて

エマオへの道中、よみがえられたイエスさまと出会った二人の弟子。興奮した彼らはすぐさまエルサレムにとって返しました。「仲間たちにこのことを知らせなければ!」

☆わたしにさわって、よく見なさい。(ルカ 24:39)

Supper in Emmaus
[1]「Supper in Emmaus(1601)」Mattias Storm

エルサレムでは、使徒たちが、まだ祭司長や律法学者らを恐れて部屋に閉じこもっていました。そこに、エマオに向かったはずの二人の弟子が駆け込んできます。ところが彼らよりも先に、使徒たちがわあわあと話しかけてきました。主がよみがえって、ペテロにお姿を現わされたぞ! …ええっ! 俺たちもエマオまでずっと一緒だった、あれは主だ! 聖書を解き明かしてくださった、なぜだかその時はわからなかったんだが、パンを裂かれた瞬間にわかって… そしたら急に消えてしまわれたのだ…!

興奮して報告し合いながら、彼らは食事を始めました。するとそこでまた、とんでもないことが起きました。彼らの真ん中に、突然イエスが立たれたのです。戸にはガッチリとカギがかけてあるのに…。主はよみがえられた!と言ってたくせに、弟子たちは 幽霊だ… とビビってしまいます。そんな彼らにイエスは言われます。何を恐れているのか… わたしにさわって、よく見なさい… 霊ならこんな肉や骨はないでしょう。弟子たちはうれしくなってきましたが、まだ信じられません。するとイエスはなんと食卓の焼き魚をとって召し上がったのです! よみがえった体は、ふつうにさわれるし、ごはんも食べられるのですね(@_@;)

そしてイエスは、弟子たちにおっしゃいました。聖霊を受けなさい… 父がわたしを遣わしたように、わたしもあなたがたを遣わします。キリストがよみがえったことを、罪の赦しを得させる悔い改めを、世界に宣べ伝えなさい…

☆見ないで信じる人たちは幸いです。(ヨハネ 20:29)

疑ったトマス
十一弟子のうち トマスだけがいっしょにいなかった

この時この場に、十二弟子のうち、ユダはもちろんいませんでしたが、もう一人いなかった者がいました。トマスです。が、仲間たちが彼に「主を見た!」と報告すると、なんと彼は真っ向から否定したのです。信じるもんか! 先生の手やわきの傷に指でも突っ込んで確かめてみないとな!

ところがその八日後。今度はトマスも一緒にいる時に、イエスはまた、戸の閉じられた部屋に姿を現されました。「平安があなたがたにあるように」。そう言われたイエスは、トマスに話しかけてくださいました。あなたの指で、わたしの傷あとをさわってごらん…

「信じない者にならないで、信じる者になりなさい」

(口語訳聖書 ヨハネ 20:27)

トマスは答えます。「私の主。私の神よ!」… イエスはそんなトマスにおっしゃいました。「あなたはわたしを見たから信じたのですか。見ないで信じる人たちは幸いです」

信じる者になりなさい
見ないで信じる人たちは幸いです

疑いの言葉を吐いたトマスですが、彼はユダのように去ることはせず、仲間たちの中にとどまっていました。そんな彼を、イエスは信仰に立ち返らせてくださったのです。このあとの時代の人々、現代の私たちも、“見ないで”信じていかなくてはなりません。疑いを持つこともあるでしょう。それでも、踏みとどまっていましょう。イエスさまは疑いをぶつけた者を受け止め、信仰に立ち返らせる力をお持ちなのです。そのお力を、信じる者になりましょう。

参考

立川福音自由教会 高橋秀典師礼拝メッセージ@2017.8.13

[1] 「聖画を用いる」

ぬりえ

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