劇台本『わたしはよみがえりです』

キャスト

  • マルタ マリア ラザロ イエスさま 弟子たち ベタニア村の人々
  • 小道具

  • イス(布でカバー)
  • クッション人数分
  • 小さなテーブル
  • ボウルとヘラ
  • 足洗いおけとタオル
  • 白い布(ラザロの体に巻く)
  • 丸い墓石(段ボールか何かで作る)
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    ◯ベタニア村 三姉弟の家

    イス、クッション、おけとタオル、ボウルの乗ったテーブルが舞台奥に置いてある。

    ナレーター「今から二千年ほど前のこと。ここユダヤの国で、イエスさまは弟子たちとともに、毎日朝から晩まで、国中で神さまの教えを宣べ伝え、人々を助けていらっしゃいました。そしてエルサレムにおいでになる時はいつも、近くのベタニアという村でお泊まりになりました。この村には、イエスさまがとても仲良くしていらしたきょうだいの住む家があったのです。お姉さんの名前はマルタ。妹のマリア。そして弟のラザロ。」

    マルタ、マリア、ラザロ登場。マルタはヘラを持ってせかせかしている。

    マルタ「もうすぐイエスさまたちがお着きになるわよ。お食事のしたくを急がなきゃ! マリア、お客さまのしきものをならべて!」

    マリア「はーい」(クッションをならべて行く)

    マルタ「ラザロはみなさまの足を洗う水を用意してちょうだい!」

    ラザロ「よしきた!」(イスを舞台中央に、その前におけとタオルを置く)

    マルタはせかせかとテーブルのボウルに向かう。

    ナレーター「このころのユダヤでは、一番上のお姉さんはおうちのことを全部やらなくてはいけなかったのです。そうじ、洗濯、ごはん作り、兄弟の世話… ほかにもいろいろ。たいへんですね。」

    そこにイエスさま一行が入ってくる。

    イエスさま「(うれしそうに)やあマルタ(ハグ)。マリア(ハグ)。ラザロ(ハグ)」

    マリア「さあどうぞ。おすわりください。」

    イエスさまがイスにすわると、ラザロがその足を洗う。

    マルタ「すぐにお食事をおもちしますから!」
    と言いながらマルタ、テーブルに行き、客席に背を向けてヘラでボウルをまぜまぜ。

    ラザロは弟子たちの足も洗い、マリアは拭き、弟子たちも次々にクッションにすわる。最後にマリアとラザロがイエスさまの足元にすわる。

    ラザロ「さあ今日も神さまのお話をお聞かせください!」

    イエスさま「では、こういうたとえをお話ししてあげましょう。美しい野の花は、どんなふうに着飾ろうかと心配していると思いますか? いいえ。だって神さまが面倒を見てくださっているんだから!」

    マルタがマリアの方をふりむく。いらだっている。

    イエスさま「明日は何を着ようか、何を食べようかと心配しなくていいのです。あなたがたはまず… 」

    マルタとマリヤ

    マルタ、つかつかとイエスさまのところにやってくる。

    マルタ「イエスさま! 私がこんなに忙しくしているのに、マリアは何もしないで… 手伝うようにおっしゃってくださいっっ!」

    イエスさま「マルタ、マルタ。あなたはいろいろなことを思い煩って、心を乱しています。しかし、必要なことは一つだけです。マリアはその良いほうを選びました。それが彼女から取り上げられることはありません。」(ルカ 10:41)[1]

    「マルタ、マルタ。」

    マルタ落ち着きを取り戻す。マリア、ちょっと体をずらす。イエスさまの足元にマルタがすわる。

    イエスさま「だからあなたがたは、まず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはすべて、それに加えて与えられます。…」[2]

    音声途中でフェイドアウトしてOK。暗転。
    ♪BGM

    イエスさま一行が通路を通って礼拝堂ドア外にはける。見送ったマルタ、マリア、ラザロもはける。
    舞台上の小道具すべて引っ込める。舞台中央奥に墓石。ラザロ、白い布をまき、墓石のうしろに隠れて一緒に出てくる。

    ナレーター「ところが。イエスさまに愛されたこの幸せなきょうだいに、ある日恐ろしいことが起こりました。ラザロが重い病気になってしまったのです。マルタとマリアはイエスさまにすぐ来てくださるようにと使いを出しました。が、なぜかイエスさまはなかなか出かけようとなさいません。とうとうラザロは、イエスさまに病気を治していただくことができず、死んでしまいました。」

    ◯ベタニア村 墓石の前
    マルタ、マリア、村人たち、泣きながら登場。ドア外より通路を通ってイエスと弟子たちが歩いて来る。マルタ、気がついて客席中央あたりまで駆け寄る。

    マルタ「イエスさま! あなたがここにいてくださったなら、ラザロは死ななかったでしょうに!」


    イエスさま「マルタ。ラザロはよみがえります。」

    マルタ「終わりの日によみがえることは知っていますが…」

    イエスさま「わたしはよみがえりです。いのちです。わたしを信じる者は死んでも生きるのです。」(ヨハネ 11:25)

    イエスさま、よくわからず混乱しているマルタの肩に手を置いて励ます。イエスさま一行とマルタが舞台に近づくと、マリアも気がついてそばに来る。

    マリア「イエスさま! あなたがいてくださったなら、ラザロは死ななかったでしょうに!」


    また皆がオンオン泣くのを見て、イエスも泣きながら墓に向かって叫ぶ。

    イエスさま「ああ! ラザロ! ラザロ!」

    村人1「イエスさまも泣いていらっしゃる〜」(泣く)

    村人2「どんな病人でもいやされる方が、ラザロは助けられなかったのか!」(泣く)

    ナレーター「しかしここでイエスさまはとんでもないことをおっしゃいます。」

    イエスさま「だれか、墓の石をとりのけなさい。」
    (一瞬の間)
    全員「ええええーーーーっっ。」(腰抜かす)

    マルタ「ムリです先生! 死んで四日もたっています! もう、とてもとても」(首をふるふる)

    イエスさま「(マルタの肩に手を置いて)信じるなら神の栄光を見る、とあなたに言ったではありませんか。(両手を天に伸べて)父よ、わたしの願いを聞いてくださったことを感謝します。あなたがわたしを遣わされたことを、彼らが信じるようになるために!」(ヨハネ 11:40,41,42)

    生き返ったラザロ

    イエスさま「(墓に向かって手を伸べて)ラザロよ。出て来なさい!」(ヨハネ 11:43)

    村人たちが墓石を横に動かすと…
    白い布でぐるぐる巻きのラザロ、布を取りのけて立ち上がり、こちらを向く。

    ラザロ「はい、イエスさま!」

    (少しの間=一同ぼーぜん…「)

    マルタとマリア(我に返って)ラザロ! ラザローッ!」(ラザロにすがりつく)

    全員(口々に)「うわあああっ!」「生き返った!」「奇跡だ!」「すげー!」

    ナレーター「イエスさまのお力を目の当たりにした人々はみな、イエスさまのことを救い主と信じ、神の御子として礼拝しました。」

    全員ひざまずいてイエスさまをあがめる。

    全員正面を向いて並ぶ。歌う[3]

    《完》

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    詳細

    [1] 聖句箇所を付記してあるセリフは、聖句そのまま(新改訳聖書2017)です。
    [2] マタイ6:33–34あたりを暗唱できるようにしておいて、適当なところでフェイドアウト=声を小さくしていく。
    [3] 「よみがえり」にふさわしい曲を選んでください。

    イエス・キリストの生涯 (58)ラザロの復活

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